『新宿、インド、新宿』 渡辺克己

大学生時代、大変お世話になった先輩がいる。

当時、中央線沿いの武蔵小金井に住んでいた俺は、
その先輩に連れられレコード屋巡りをしたもんだ。

吉祥寺はwarszawa(ワルシャワレコード)、それと33(サーティスリー)。
(33は、レコードではなく洋服屋だ)
渋谷はやはりCISCO(シスコ)とか、Mr.Bongo(ミスターボンゴ)。
あと….WAVE(ウェーブ),Manhattan(マンハッタン),Technique(テクニーク)。
新宿は、ビニールとRough Trade(ラフトレード)。

その筋では有名な店ばかり。
既に閉店している店が多いかな…。

吉祥寺とか渋谷ってのは楽しい場所で、
別にこの先輩に連れて行ってもらわなくても
一人でも全然普通に行けるんだけど、新宿ってのは別格。
怖くて怖くて…..(;´Д`)
地方出身のオレにとって新宿ってのは怖いイメージがあった。
東口、南口の駅前ってのは今もあまり変わらなくて、そんな怖くないじゃない?
でも、やっぱり歌舞伎町と西新宿は別。

靖国通りを境界線として東口は顔が変わる。
陽が伊勢丹側でしょ。
陰が歌舞伎町側。
その禍々しさたるやハンパじゃない。
さらに、花園神社周辺になると完全に神の領域だ。
はっきり言ってよく分からない。
興味はあるが立ち入ってはいけない雰囲気だった。
ゴールデン街で飲んでみたいってのは今もあるけどね。
大学生の当時は、恐れ多くて。
紹介がないと入れないとか言われてたし。

西新宿は、南西部はオフィス街って感じ。
オレの言ってる西新宿は北西部ね。
新宿駅を出て、百人町方面に歩いていく。
すると左手に道を挟んで両サイドにボロボロの雑居ビル群が
軒を連ねていて怖かったイメージがある。

道の右側にレコード屋が集中していたので、右側を歩いていく。
右側を歩きながら先輩がいろいろ教えてくれる。

(道の反対側を指差して)
『ほら~、あのビルな。あのビルに”オムツクラブ”ってのがあってさ。
 個室で全裸にオムツ姿でベッドに寝るっていうかなりフィチなクラブがあってさ。
 歳いったそういう癖のあるオジサン達が結構来てんだよ。』
 
とか、
(また指指して)
『あそこらへんのビルは結構、〇ビデオ屋が集まってるんだよ。
 たぶん、普通に売ってくれると思うけど行くか?』

とか。

この先輩は浪人時代、西新宿のボロアパートに住んでたらしく
新宿の雑居ビル事情に詳しかった。
もちろん普通の地方人は西新宿のボロアパートには住まない訳だから
元々好きなんだよね。サブカル的なものとか。ダークサイドなものが。

オレは、ちょうど地元から東京に出てきたヒナ鳥みたいなもんだったから
この先輩の影響をモロに受けて、サブカル志向になってきちゃってね~。
愛読書は別冊宝島と、ちくまとかばっかりっていう。

東京に出てきて16年くらい経って、
さすがに今さら新宿が怖いもヘッタクレも無いわけだけども。
イコール、あの怖いもの見たさ的な好奇心とか
ドキドキ感ってのは二度と味わえないわけで。
なんというか、ノスタルジックな気持ちになるわけです。

我が青春の古き良き時代です。

んで、当時、その先輩から
『これ良くない?』と、見せられた写真集がある。

それが、コレ。


watanabekatsumi.jpg


『新宿』/ 渡辺克己

渡辺克己さんというのは流しの写真家で、
この写真集はこの人が新宿で1965-97まで撮った写真を集めたものだ。

『流しの写真家』っては聞き慣れないと思うけど、
当時、新宿の路上で「1ポーズ3枚1組¥200」で写真を撮っていたそうだ。

この写真集がヤバイ。
ヤバイじゃないな。
感動する。
古いものは当時の雰囲気をそのままに。
そしてページを進めるごとに、ゆっくりゆっくり現代になっていく。
人の姿もさることながら、街の写真も感動的だ。
当時の新宿と現在の新宿を同位置で写した写真があり
区画整理される前、されている時の、そしてその後。
と、時系列で見ることができる。

もちろん、自分も欲しくなり即購入した。

先日、ふと思い出して探してみたんだけど、
どこにも見当たらず……….(;´Д`)

たぶん、結婚して引越しを繰り返すうちに
どっかの段階で実家の茨城に送り返してしまって、
実家の蔵に眠っているのだろう。

探すにしても、先日ココでもお伝えしたとおり
実家の蔵が抜き差しならぬ有様なので探すこともできない。

ってことで、再購入しようかとAmazonを確認すると、
なんと!?


amazon.jpg


なんとっ、驚愕の¥24,500!!((((;゚Д゚)))))))

あ~、買えない…..(;´Д`)
¥24,500は無理。
超~。高値付いてる…..。実家探さないと…..。

どうしても見たくて、
さらに調べてみると、なんというタイミングだろう。
今年の4月に新刊が出ているではないか!!
んで、何も考えず即購入。
それがコレ。


110621_010623.jpg


『新宿、インド、新宿』/ 渡辺克己

素晴らしい。ホントに。
もう、たまらない雰囲気。
正直、インドの写真は、あまり興味がない。
オレにとっては新宿の写真がすべて。
インドは、時期が来れば好きになるのかもしれない。
さすがに転載するのはイヤなので、いくつか写真をみれる
サイトを以下のとおり、リンクします。
あと、ツイッターのアカウントもあるみたい。

http://watanabekatsumi.web.fc2.com/
http://www.watarium.co.jp/exhibition/0802watanabe/index.html
http://blog.livedoor.jp/watanabekatsumi/
http://twitter.com/#!/watanabekatsumi

あまり写真に興味が無いオレが感動するくらいだから、
皆さんも何か感じるものがあるんじゃないかな。

是非、一度手にとってみてください!!( ^∀^)



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください