息子のお祭り

オレが小学生の頃、夏祭りの『子供神輿』といえば夏の一大イベントの一つだった。

地方の片田舎にあるオレの地元では、
夏休み=『ラジオ体操』『学校のプール』『花火大会』そして〆が『夏祭り』。

地方の場合、東京と違って学区が広いため集団登下校が基本となっている(たぶん….)
オレの地元は登下校に片道1時間以上要する地区の子供もいて
低学年の子供達の安全対策として、各地区で1~6年生の縦割り班を作り
6年生が班長となり責任を持って班員を学校&家に送り届ける役割となっていた。
(まぁ、下校に関しては6年生と1年生だと終了時間が違うんで、
 実際は、その時一番年長の子が送り届けることになるのだが…..)

班長と副班長は黄色いタスキがもらえてさ~(タスキってトコは昭和な匂い(;´Д`))
班長は大体男子が選ばれて、副班長は女子が選ばれる。
だから、大概その二人がデキてる的な話になってね~。
同級生で行き帰りずっと一緒だし、二人で結構重い責任を課せられてるから
なにかと協力せなイカンってことで、仲良く見えるんだろうね~。
んで、かわいそうなのが班長に任命されなかった6年の男ね…..。
指くわえて見てる的な雰囲気になってて…..。

まぁ、話を本線に戻しまして。

で、東京ではラジオ体操は近所の神社や公園に
その地区の子供全員が集まって行い、
最後にPTAのお母さん方にハンコ押してもらう、みたいなシステムだと思う。
また、プールもプール開放の時に入りたい人は申し出るみたいな
感じだと思う。
基本的に『個』。

けど、ウチの地元は班行動が基本となる。
ラジオ体操は朝、班長の家に集まって終了後、班長がハンコを押すシステム。
プールも班毎に日時が決まっていた。
『今日は〇〇地区3班と4班。それと、〇〇地区1班と2班』のような感じ。

こう考えてみると班長の責任ってスゴく重いよね。
確かに班長になると、みんなシッカリしてくるって感じがあったな~。
どんなにナヨナヨしてた男も班長になったら、だんだんシャキっとしてくるって感じで。
このシステムが運用されてたのって父母からも評判が良かったからなのかもしれないね。

んで、その班の組織力が遺憾なく発揮されるのが、
なんといっても『夏祭りの子供神輿』だった。

子供神輿は地区ごとに出される。
各班は6~10人くらいで形成されていて各地区5~7班くらいに分かれる。
神輿は班ごとに担げる重さのものではないので、2~3班くらいが一緒になって担ぎ、
各ブロックを歩き終えるごとに交代しながら、東京では考えられないくらい広いエリアを
延々8時間以上練り歩くことになる。

班長は夏休みに入る1ヶ月前くらいから、
子供神輿の重要性を登下校中に各班員に説き、
その熱意で全員の気持ちがグイグイ上がっていくこととなる。

もちろん、当日は暗黙の了解的に強制参加であり、
軍隊のように規律正しく、指揮系統のキッチリした流れとなる。
その士気の高さはスゴイ。
6年生が先頭に立って引っ張っていく。
途中疲れてきた人間がいれば、『ちゃんと肩入れろ!!』と
叱咤激励し、低学年がヘバッてくれば休憩させ代わりに自分が
フォローする。
同行している大人は提灯を持って前後に付いているだけで、
神輿に手を出すことはない。休憩の際、ウマを入れる時と、
接待のお礼の時にチョコッと顔を出すくらいだろうか。
それ以外は口も手も出さない。全て高学年生が仕切る。

今思えば、その責任感と宗教掛かった士気の高さは異常だったと思い返すのだ。
まぁ、逆にそのくらいの気合いが無ければ、あの広い範囲を
全て歩ききることは、まず不可能だっただろう。

ただし、それだけのコトを成し遂げると、やはり自信になるし
とても印象的な良い思い出となる。
オレが未だに覚えているくらいだからね。

んで、話は変わって、
9月11~12日は毎年恒例の大鳥神社のお祭りでした。
お祭り好きの我が家としては、毎年外せないイベントでして….。

今年は、未曾有の震災で自粛ムードの中での開催ということもあり
例年のコース通りではなく若干短縮したコースとなりました。
とは言うものの、毎年、年を経るごとに参加する子供の数もどんどん減少していて
けんもほろろの状態なので、さほど士気に影響もなく……というか、
最近の子供達は、さほど神輿を担ぐつもりはないみたいで….。
最近の子供ってのは御幣があるな~。すいません。
オレの住んでる地区の子供達は、あまり担ぐつもりはないようで。
上記のとおり、自分の頃は、『高学年たるもの仕切ってナンボ』という
空気があって班長間でも同級生を押しのけるようにして仕切り合ったもんだけど、
高学年の男共に対して付き添いのお父さん方が、

『おらぁぁぁ~~!!!肩入れろ!!肩!!』

と、檄を飛ばすものの

『重いよ~』 だの 『疲れたから無理』

だの空しくも空を切るばかり……。

ふぅ~~……….カッコ悪い….軟弱共が……。
と思いつつも、
オレの時とは状況が違うものなぁ~。っと思い返す。
班行動で毎日、面倒を見たり、逆に尊敬されたり慕われたりしている状況と、
常に個人行動で、1~6年まであまり縦社会的なモノが形成されず
例えば、3年生が6年生にタメ語で話しかけてバカにしたりしている状況とでは、
全く違うわけだから、仕方ないかなっと思ったりするわけです。

つか、行事に参加するだけイイというか……。

結局、参加したのは20名そこそこだからね。
実際、この地区に住んでる小学生の人数はこんなモンじゃないから。
ホントほんの人握りの子たちだけって感じ。
比例して、父母の参加人数も全然だから、
運営しているPTAも大忙しの状態っていう。

正直、町会とか関係ない世の中なんでしょうね。
寂しいけどコレも世の流れならば抗うこともできないのでしょう。

でも、まぁ、怒鳴り散らしながらも今年も楽しく担いできました。
一部、写真もご紹介。


DVC00336_20110912171417.jpg大鳥神社内で神輿をもんでいます。


DVC00335_20110912171417.jpg『まだ!!まだ!!』の図


DVC00333_20110912171417.jpg大鳥神社内でソーラン節を披露する不動前町会の子供達。今年は不動前町会だけが披露していました。なぜだろう?


DVC00340.jpg南町会の大人神輿には子供が乗っていました。久しぶりに観た光景。


んで、途中、ちょっと胸を締め付けられる光景を目にした。
大したことではないんだけど………。

休憩中、みんなでお茶を飲みながら路肩で休んでいると
担いでいる子達の同級生らしき男の子が、
お父さん、お母さんに連れられて休憩している道の前を
歩いてきた。
それを見た一人の子が

『お~~い!!〇〇!!』

それにつられて、他の子たちも

『お~~い!!〇〇!お~い!』

と声を掛けている。
同じ地区の子のようだけど、バツが悪そうな顔をして
チラッと顔を見て軽く頭を下げて通り過ぎていく。
その後、休憩が終り神輿を担ぎ始めると、
両親といっしょに脇道に立ち、ジ~~ッとコチラを見届けている
その子を発見してしまった……。
その子の寂しそうな顔…..。
威勢よく『ワ~~ッショイ!!』と大声を上げながら大通りを
進行していく子供達と、脇道に立ち羨ましそうにコチラを見続けるその子。
その光景に、非常に胸を締め付けられる思いが……。

たぶん、あの子は参加したいのだろうな。
けど、両親はそういう面倒臭い行事などには、
あまり参加したくないのだろう。
たぶんじゃない。間違いなくそうだと思う。
だって、その場で3人で観てるんだから…..。
もしも自分の子供がかわいそうだと思うならば、その場で
『今から参加させて頂いてもよろしいですか?』
と言えば、みんな快諾するに決まっている。
『この子だけ参加させて頂いてもいいですか?』
腹が立つけど、それでもO.Kすると思う。

その子の姿を見て、
自分達のプライドのためとか、面倒だからとか
そんなくだらないことのために
自分の子供にそういう思いをさせるという、
カッコ悪い真似だけは今後も絶対にすまい。
と心に誓うのでした。



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