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君は『泣きながら生きて』を観た事があるか!?

自分の子供が大きくなるにつれ、
赤ん坊だった頃とは違う悩みを親は味わうこととなる。

赤ん坊の頃は目に見える危険に対して気を配り
直接手を差しのべて助けることが主な親の役割だ。

しかし、小学校に入学するころになると徐々に状況が
変化してきて、自分の目の届かない部分をどのように
カバーしてやるかってことが重要になってくる。
普段の様子をじっくりと観察し予想し
その見えない部分に気配りをしなければならなくなる。

・学校ではイジメられてないか?
・勉強は理解できているか?
・悩みはないか?
・元気でいるか?
・街には慣れたか?
・友達できたか?
・寂しかないか?
・お金はあるか?
今度いつ帰る~♪

後半からさだまさしが憑依してきて脱線してしまったが、
とにかく親の心配が明らかに幼かった頃より大きくなるのは
間違いない。
なんつったって見えないってトコが要因。
こちらから
『最近はどうだ?学校は楽しいか?』
と聞いたところで、
『あぁ、まぁまぁ。普通』
といったどっちつかずの答しか返ってこないんだから。

親にしかわからないこの感覚。
お前だって20年後には味わうことになるんだぞ!
覚悟しとけよ!
と言っておいてやりたい。

んで、こんなコトを考えてたら
数年前にTVで観たドキュメンタリー番組がフラッシュバックしてきた。

『泣きながら生きて』


泣きながら生きて


2006年11月にフジテレビで放映されたドキュメンタリー番組だ。
企画・撮影をしたのは、当時中国からの留学生として大倉商事で
働いていた張麗玲さん。彼女は今となっては株式会社大富という
スカパーなどで中国語専門チャンネルなどを放送する会社の
代表取締役社長である。

んで、肝心のストーリーだが、Wikiからの引用を織り交ぜながら
ザックリ説明するとこんな感じ。

中華人民共和国の文化大革命、下放政策により教育を受けられなかった中国人男性丁尚彪が日本の大学への入学を目指し語学留学する。
留学先は過疎化が進む北海道東部阿寒町(現在は釧路市)であった。
来日にあたり、借金をしておりその返済と日本語の勉強を両立しなければならない。
しかしながら阿寒町は過疎化が進む地域だったのでアルバイトもままならず、日本語学校を飛び出した。ビザの延長申請が認められず不法滞在の身になった。
番組は丁尚彪が日本で過ごした15年を追いかけたものである。

この説明だけ見るとただの不法滞在者の話なんだけどね。
実際はそうじゃない。





丁さんは35歳で大学入学を目指して来日したんだけど、
上記の理由でその夢を諦めざるを得なくなった。
んで、自分の夢は諦め、その夢を当時中国の高校に
通っていた娘に託すことにした。
娘の大学の学費のために
1日3つの仕事を掛け持ちしてそのお金のほとんどを中国に住む
妻と娘の元へ送金。
中国に残された妻は中国で働き丁さんの送金をそっくりそのまま
貯金に回し、娘は親の期待に応えるべき医学部入学を目指し勉強する。
そんな離れ離れの生活をし続けて8年。
1997年に娘がニューヨーク州立大学に合格し留学。
その後も、7年この生活が続け2004年に丁さんは帰国する。

この間、この家族が対面したのは、
娘と丁さんは、1997年に娘がニューヨークへ旅立つとき
東京経由の飛行機に乗り東京で1回(8年ぶり)。
嫁と丁さんは、2002年に嫁がニューヨークの娘に会いに行く際に
東京経由の飛行機に乗り東京で1回(なんと13年ぶり)。
たったの2回である。しかも家族3人で会ったコトはこの15年間1回も無し。

しかもさ~、丁さんは不法滞在者だから成田に行けないわけよ。
捕まっちゃ元も子もないからさ。
娘の時も、嫁さんの時も電車で成田に向かってるんだけど、
成田の一つ手前の駅で無言で丁さんだけ降りるわけよ。
んで、走り出す電車の窓越しに嫁さんと娘さんが泣きじゃくってるわけよ。
も~~う、その姿がたまらなくてね....。

あと、2004年に丁さんが遂に帰国する時。
飛行機の中で、丁さんが地上を見ながら泣く訳よ。
15年も住んだけど、もう戻れない日本を見ながらね。
(不法滞在者だから)
このシーンも、もう涙無くして見れない感じ。

なんという忍耐力。なんという家族への思い。
自分の悩みがどんだけちっぽけなものなのか痛感するね。
彼らの姿には、大概の親の抱えている不安とか心配とかを
頭っからボカーンとぶっ壊すくらいの破壊力があるっていうか....。

『国家の代表者には国を良くしていく責任があるように私には、
親として子供を育てる責任があります。』

ホントにその通りだね。
金がない。時間がない。何を考えてるか分からない。
なんてのは親の言い訳に聞えます。

僕の拙い説明じゃど~にもカバーしきれなくて
全然伝えられない。
是非とも皆さんに観て貰いたいんだけど、DVD化されてない。
ホントにもったいない。
断片になっちゃってるけどYouTubeにアップされているので、
興味のある人は是非それをチェックしてみてください。

マヂで泣きます。

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