フジテレビ系列で放映されていた
『続・最後から二番目の恋』が先日6月26日に終了しました。
タイトルの通り最後から二番目の恋シリーズの続編で
このドラマの雰囲気が好きでシーズン1のころから見ています。
このドラマの良い所は「何も起きない」所。
とにかく、毎回何も起きない。いやっ、正確に言えば細かい事件は
毎回起こっているのだれども、デカい物語の柱となるような
出来事はまるでない。
毎回、細かい事件が起こり、ゆっくりとその出来事が流れていくだけ。
アニメで言えば「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」のような感じ。
そこがイイのです。。そのマッタリした空気が。
そして、毎回、中井貴一扮する長倉和平が発する
何とも味のある枯れた大人の一言がたまらない。
その名言の中で僕が「なるほど。コレが理由だったのかもな」
っと自分の中でシックリハマったセリフがあったので
一つご紹介したいと思います。
以下、劇中のセリフを文字に起こしたものです。
(以下、引用)
和平:自由を求めるとか、常識に反抗するとか、
体制に反抗するとか、ちょっとカッコいいじゃないですか。
うらやましいっていうより......なんか、
憧れがあるのかもしれませんね。
.......でも、私にはできないって思ってます。
千明:ふ~ん。っで、その私にはできないってのは
若い頃からそう思ってたんですか?
和平:はい
千明:へぇ~
和平:いや、同級生が先生に反抗してね、
なんか「大人になんかなりたくねぇやっ!」
なんて言ってる時期に私は早く大人になりたいって
思ってましたからね。
千明:へぇ~
和平:まぁ、両親が早く亡くなって兄弟の面倒も
見なきゃいけなかったから
千明:ん~、そうか...
和平:ん~、なんか、そんな「自由とは!」とか
「反抗してやるんだ!」みたいなこと考えてる
暇も余裕もなかったしねぇ.....
それに親戚とか.....ん~、こないだ話したおばさん。
千明:あっ!五千円の!ww
和平:そう!五千円の!ww
和平:この鎌倉の近所の大人たちにホントによくしてもらってね。
助けてもらってね。ん~.......アレすかねぇ....
イイ大人ばかり見てたからですかねぇ....
早く大人になりたいって思ってました。
..........いやっ、あなたがアレですよ!
千明:なんですか?
和平:バイクで峠を攻めてる頃ですよ!www
千明:攻めてませんよ!www 峠は!
和平:峠はwww、じゃ、アレだっ!アレ!学校の校舎の窓ガラスを
こうっ!割ってる時だ!
千明:割ってましたね!こうっ!バンッバンッバンッ!っつって!www
和平:わっ、割ってたんですか!?
千明:ウソですぅ~www
和平:あ~っ、ビックリした~。初めて身近にいると思った。
そういう人www
千明:wwwそんでっ?
和平:んで、その頃ね。私は心の底から大人たちに感謝を
してしまっていたわけです。
んで、そしたら......こんな風になってしまいました。
千明:なるほど......
和平:はい。
千明:それで、「こんな長倉和平」が出来上がったわけですね!
和平:そんな.....こんなって~www、まぁ、そうです.....
千明:いやいやいやいや。まぁ、面白いなぁっと思って。
和平:何がですか?
千明:いやっ、歳を取るのも面白いなぁっと思って
和平:え~?へっへ....。
千明:分からなかった事が分かるようになって、
っで、分かった!って思ってたことがまた分からなくなって.....
まだまだですね~。私たち。
和平:そうですね......やれやれです。
千明:やれやれですね.....
和平:乾杯しますか?
千明、和平:やれやれに乾杯!
和平:飲みますよ~。今日は。
(以上、引用)
反抗期というか、青春のナルシズムというか、
誰しもそのいう時期があると世間一般的に
言われるわけですが、正直言って僕には
そういう時期がありませんでした。
親とあまりしゃべらない時期ってのはありましたけど
それは親が気に入らないとか、そういうのが原因では
なくて、親に対して「ムカつく」なんて感情は全く
持ち合わせていませんでした。
僕だけじゃなくて、僕の周りにもそこまで
世の中で言われてるように荒れているヤツってのは
ほとんどいなかったように思います。
むしろ、そういう奴がいたら「なんだ、アレは」って
ケラケラ笑ってしまうような感じでした。
それを昔から不思議に思っていたんです。
「なんかTVなんかで言われる同年代のヤツは
“大人なんて!”みたいな感じだけど
全然そんなんないけどなぁ」って。
「なんでだろう?オレとオレの周りが少数派なのかな?」
っと。
んで、このドラマをみて「あ~、なるほど」っと
納得してしまった部分がありまして。
たぶん、僕の周りにいるほとんどの大人が
尊敬できる大人達だったんだなぁっと。
尊敬できるとか言うと大袈裟な表現な気がするけど、
「悪い大人」が居なかったんだと思います。
「子供たちを蔑むようなクダらない大人」が。
「全うな大人らしい良い大人」に囲まれてたんだなっと。
そしてそれって少数派なのか?っと考えると
う~~ん。やはり大きく捉えたときには
やはり少数派なのだと思います。
一つでも悪いトコがあれば
それだけで悪い方にカテゴライズされてしまうと
考えるとやはり少数派なのだろうと思います。
中高生の時期ってのはそのくらいデリケートな時期って
ことなのでしょうね。
そういう意味で恵まれていたし、
こういう性格に産んでくれた親に感謝しなくてはならない。
と思います。
メンドクサイ性格にならずホントによかったなと。
それに気づいた時、さてっ、では自分はどうか?
思春期の入り口に立った子供を持つ親として
子供に残念な思いをさせる大人になってないか?
と一度振り返る必要があるかもしれませんね。
ふ~、まさに分からなかったことが分かって、
分かってたことが分からなくなって。
ホントやれやれだな~っと思った次第です。