相変わらず、昼飯は自分で弁当を作って会社に持参している。
『長くは続くまい』と思いつつ軽いノリで始めたのだが、
逆に、そのノリがよかったのか、かれこれ4ヶ月間続いている。
ブログといい、弁当といい、
オレ我慢したり、続けたりすんの割と得意だな~
っと30歳中盤にして初めて自分の特技に気付かされた。
昼飯は9階の会議室で食べていて、
最近は結構な人数が外ではなく社内で弁当なんかを
買ってきて食べている。
昼飯は会社の給料ベースに比例するな.....寂しい話。
今日もまた、老若男女ミックスで黙々と昼飯を済ませている。
昼飯の後は、これまた老若男女ミックスで、その場でお昼寝タイムとなる。
なんとまぁ、あられもない姿か。
まぁ、女性陣が気にしないんなら男は別にって感じだろう。
オレも満腹になったところで、皆と同様、お昼寝タイム。
ココで寝ておくと午後の仕事の能率が格段にあがる。
慢性的な睡眠不足なので、目を閉じればいつでもどこでもスグに
眠りに落ちることができる。
ウトウトと、『そろそろ寝そうだな~』っと自分でも
意識があるかないかの所で事件は起こった。
ブ~~ッ!
静寂を切り裂く破裂音........。
ウニョ~、やってもうた。
父さん。オレ、今屁こいてしまいました........。
なんという失態.....。
Security is greatest enemy.
油断大敵とはまさにこの事である。
まさか、寝入りっぱなにトラップが仕掛けられているとは.....。
不幸中の幸い。オイニ~は、そうでもない。
コレで凄まじいオイニ~だったら、犯罪級である。
しかし.........。
しかし、どうしたものか?
眼を開けるのが怖い。
眼を開けるのが、こんなに怖かったことが我が人生で
かつてあっただろうか?
みんなどんな顔してるんだろう?
半笑いでたぬき寝入りとかされてたら、
オレ泣いてしまうかもしれん。
いやっ、このまま眼を閉じて
『オレ、屁こいたことなんて全然知りませんよ~』
みたいな顔で寝たふりした方が頭イイんじゃないか?
そうだよな。
大人だもの。その方がみんなの為だ。
仕方ないじゃん。出ちゃったもんは。
もう出ちゃったんだから、元には戻せませんよ。
でも.......。
でも、あ~見たい。
皆がどんな顔してるか見たい。
イケナイ好奇心がオレの背中を押してくる。
あ~、見たい。でも、見たら、その後どう対応しよう。
いこか?もどろか?
ウトウトしながら、しばし考える。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
よしっ!行こう!
眼を開けてみよう!
大丈夫。
知らん顔しとけば大丈夫。
迷いを断ち切り一気にパッと眼を開け
周りを見渡すと。
なんと部屋にはオレ一人だった......。
みんなコッソリ逃げ出しやがったな。
そりゃ、そうだ。誰かが屁した部屋じゃ眠れないよな。
あ~、そして誰もいなくなった。か。