毎度毎度の嫁からの入電........。
仕事中に嫁から電話が掛かってくる時は、
ロクなことがない。
ブゥ~~ブゥ~~~
(オレ)『はい。もしもし』
(嫁)『鍵がないのよぅ~~!!!!』
(オレ)『.............』
ケイタイの通話ボタンを押して第一声がコレだ。
(嫁)『先週、金曜日にバァバの家に行った時以来
鍵使ってないのよ~~!!
ドコ探しても無いのよ!
ど~しよ~~!』
(オレ)『ホントにドコにもないの?
金曜日にいっしょにタクシーで帰ってきたでしょ。
だから落としようがないじゃん』
(嫁)『..........そうね....』
(オレ)『家の鍵を開けたのはオレだから。
でも、人間キーホルダーをバッグに入れといて
突然ボトッと道に落とすことって早々無いと思うよ。
ってことは、もし落としたとしたら
タクシーの中かな~』
(嫁)『え~~~。だってあの時のタクシーのレシートなんて
もう捨てちゃったわよ~。
車体の色だって覚えてないし......』
(オレ)『う~~~ん。そしたら、もう一回家の中くまなく
探してみなよ』
(嫁)『もう探したわよ~!これ以上探すトコないわよ』
(オレ)『っんなこと言ったってなぁ.........』
(嫁)『あのさ?』
(オレ)『んっ!?』
(嫁)『念のためだけどさ。』
(オレ)『ん、んっ!?』
(嫁)『パパのバッグの中に無いか確認してくんない?』
(オレ)『んあっ!?なぜにオレのバッグの中!?』
(嫁)『いや、念のためよ。念のため。
もしかしたら掃除した時とかに
何かで私の鍵をパパが移動して間違って
自分のバッグに入れちゃったりとかさぁ。
あるかもしんないじゃん』
(オレ)『お前~~!オレを疑ってンのか!。
なんてヤツだ!!』
(嫁)『違うわよ。念のためって言ってんじゃない。
一応確認してって言ってんのよ』
オレはこの瞬間確信した。
オレが電車内で痴漢の冤罪をきせられたとして、
たぶんコイツは、いの一番で
『あんたなんで人様のお尻なんて触んのよ!!
変態男!!』
っと罵るだろう。
一番信じてもらいたい人に、
いの一番で罵られるなんて........なんてヤツだ。
考えたくもないが可能性としては、
そちらの確率の方が確実に高い......。
(オレ)『んんんん......わかった。わかったよ。
バッグを確認しよう』
(嫁)『そう。悪いわね。ちょっと確認してみて』
(オレ)『でも、無かったときはどうすんだよ?』
(嫁)『えっ?まぁ、その時は仕方ないわね。
諦めるしかないわ』
(オレ)『違う違う。無かった時のオレの気持ちだよ。』
(嫁)『気持ち?.......う~~~ん。
残念って感じじゃない?』
(オレ)『...........』
(嫁)『なによ?』
(オレ)『...........まぁ、分かった。
了解。とりあえず見るわ』
(嫁)『よろしくね』
早速、確認してみると案の定、鍵なんて見当たらない。
そりゃ、そうだ。あるわけがない。
あるとしたらトラップを仕掛けられたとしか
考えられない。
ブゥ~~~~、ブゥ~~~~~
嫁から入電。
(オレ)『もしもし』
(嫁)『鍵あったわ~~!
良かった~~~!!』
(オレ)『.............』
(嫁)『ドコにあったと思う。
なんとリビングのTVキャビネットの上よ!!
全くまいったわ~~』
(オレ)『知らんがな!!お前が置いたんだろうが!コラッ!』
(嫁)『ねぇ?パパ。
あなた未知の生物の存在を信じる?』
(オレ)『えっ!?わからんよ』
(嫁)『私は信じてるんだけどね........』
(嫁)『コレ、小人の仕業だと思うのよね......』
(オレ)『.............』
(嫁)『小人ったらイタズラ好きね.......ねっ?』
嫁よ。お前いいなぁ。
お前絶対に精神的に病んだりしなくて.........