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ピンチをチャンスに

我が家の洗濯機が頻繁にエラーを
起こすようになった。

エラーコードを確認したところ
「フィルター目詰まり」らしい。
乾燥をかけているといつも途中で
このエラーが出てしまう。

この洗濯機が我が家に来てまだ1年も経っておらず
なおかつ洗濯終了後必ずフィルター掃除をしている。
やってる本人が言うのだから間違いない。

クレームだな。紛うこくなく。

さっそくメーカーのお客様相談窓口に電話。
「使った後、毎回掃除してるのにね~、
 一年も経ってないのにね~、あ~だこ~だ......」

「お客様大変申し訳ございません。
 確実なコレとは言えませんが内部のカビなどが
 原因かもしれません。
 どんなに乾燥をかけて湿気を取り除いたとしても
 洗濯屑や洗剤が乾いた後に出る細かい粉などに
 カビが生えたりしてそれが目詰まりの原因と
 なることがあるんです」

「ほ~~。なるほど」

「つきましては一度その内部洗浄をして頂ければ
 今回のエラーの頻発は解消できるかもしれません」

「はいはい。分かりました。やってみます」

「では、槽洗浄用の洗剤を家電量販店さんなどで購入していただきまして.....」

んっ!?

ちょっ、ちょっと待て!
なんだこの俺の全身を走る不具合感は......。

その瞬間、以前どこかで見たコメントを思い出した。

ダウンロード

 

 

 

ダウンロード (1)

これだ。
2014年5月25日に岩手で起こったAKB48握手会傷害事件を
受けて運営サイドが取った一手である。

「ピンチをチャンスに変えやがったな」

まさしくその通りだ。

今回の洗濯機のクレームも全く同じだ。
こちとらクレームで電話してるんだった。
クレームで電話して1本¥2,000もする洗浄剤
買わされかけてるわけである。

申し訳ないと表面上は謝罪しながら洗浄剤を売りつけるとは。
スルるスルるとパンチを避けながら引きつつ、
絶妙のタイミングでカウンターを打ち込む
はじめの一歩の宮田のようなプレイスタイルである。

本当に申し訳ないと思っているならば
(というか同じメーカーの人間としては)
今回の場合、

「大変申し訳ございません。
 原因を特定できているわけではございませんが、
 一度、槽洗浄をして頂いてもよろしいでしょうか?
 こちらから洗浄剤をサービスでお送りしますので、
 それで改善するようであれば、
 今後は家電量販店様などでご購入いただけますか?
 もし、改善しない場合はお手数ですが
 再度ご連絡いただけますでしょうか?」

これが正しい対応のスタイルである。
大体、槽洗浄することで今回のエラーが
改善できるかどうかも分からない状態で、
クレームで電話してきた客にモノを買わせ
テストさせるなど言語道断である。

改善しなかった場合、その後、どうするつもりなのか?

っと危うくトラップに引っ掛かりかかったが、
僕も大人である。今後の対応が楽しみなので

「そうですか~。分かりました。買ってテストしてみます」

と、電話を切っておいた。

むろん、改善しなかった場合、
矢のようなクレームをお見舞いすることになろう。

メーカーの皆さん。
クレームは面倒だけどちょっとした対応次第では
大きな信頼に繋がるんだということを理解したほうが
いいですよ。
っと、自分も身につますことにしよう。

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